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先端でなつかしい新たな美を手に [絵画]

2020年3月4日、私に取ってとても素晴らしい一日となりました。
市川美紀さんに、オフィスに飾る絵画をいただけないかと
勝手なお願いをしていました。

この日、その絵を完成しご持参して下さったのです。
その上、私をイメージして描いて頂いたとのことで、題は「バラの花束」です。

包みを開いた瞬間、とても言葉では言えない喜び・・・。

最初に拝見した市川さんの絵画は、高速道路を描いた作品。
その次は、猫が振り返り、その頭上には蝶が舞っていました。
そして、次が前回ご紹介した「樹~星降る」です。
拝見して、ずっと私が感じて来たことは「妖しさ」(人をひきつけるような不思議な魅力を備えている様子。)と「あやうさ」です。ちょっとえらそうに聞こえますが、この二つは特に自分にとって、価値観の土台になるものです。


「あやうさ」とは、人はなぜ生きるのか、と言うテーマを内面に持った人が、必然として持つ感覚から生まれます。(あくまでも私の考えです。)
とても根源的な問いかけを自身に課してきたところから、生まれ出ずる気がします。
それが、20代などの若い人であれば性急な答えを求めがちになり、他の価値観を無視していくことがあります。

市川さんが、大事な基盤となる生活をとても大切にしつつ、この感覚を守り作品と言う表現で目に見える形にされてきた実力を、ご本人と言う人物からずっと感じさせて頂いてきました。
自分の場合、まずはその人物にとても惹かれ、そこからその人の創造物に関心を持ちます。

頂いた「バラの花束」は、市川さんが「自分から、時代から」受け取っているであろう新しい美意識、そのものの光に溢れていました。

紫と深みと華やかさに満ちたローズ色、ゴールドとシルバー、描かれたかすみ草この組み合わせ自体が、この方にしか見えていない美しさだと思い、それに私も「同席」させて頂くことができて、この上なく幸せです。
「妖しさ」と「危うさ」それだけだと、刺激的ではありますが、見る側は落ち着かなくなりますが、そこには、普遍的な気品が静かに穏やかに大海のような穏やかに音色のように流れています。

眺めていると、自分の中にあらたな行動感覚が生まれてきます。
自分の中にある小さな種を引き出してくれます。
単なる心地いいという癒しではなく、小さな新しい種、でも自分のより幸せな未来に繋がるものを引き出してくれるなにか、とてつもない光、自分自身がその力の影響を受けることが、一層の幸せです。

本当にありがとうございます。




DSCF3562[1]バラの花束.jpg


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ご入選おめでとうございます [絵画]

第29回 全日本アートサロン絵画大賞展で、市川 美紀さんが入選されました。
会場 国際新美術館 2月6日(木)~2月17日(月)まで開催されています。

市川さんとは、ずっとご縁を頂いています。周囲からは、とても素敵な人生を送っているように見えても、その先のご本人が納得できる自己表現の世界って、実はなかなか、見つからないと言うか、出会ってもそれを生活のなかで発展させるのは、至難です。

ご本人は「もっと自分らしくありたい・・・。」って思う心をごまかさずに、大切にされてきた方独特の、適度な緊張感のある美しく華やかな雰囲気を感じさせる方です。

そのような市川さんが日本画を描かれる。本当にこの方でないと、描けない作品。
心からの自由さが広がり、他の人に影響を与える力を持つ。ご本人しか感じられない新しい美の世界が絵画になれば誰もが見ることができるというのは、私にはとても感動的です。

会場でも、一番上の段のとてもふさわしい場所に飾られていました。
この展覧会、作品をとても大切に展示されている空気を感じました。
本当にあらためておめでとうございます。私にとって新たな刺激を頂いた一日でした。


「樹~星降る」
樹~星降る.jpg

国際新美術館.jpg
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アートはどこから [絵画]

木.JPG 観光地で、行った店が満席であきらめようとすると、急にパラパラと席が空くことがある。夏外を歩いていて暑い!と思うと、急に曇ってきたり。こんなことから始まって、多種多様な出来事がある。他の人が一緒でないかぎり、行き当たりばったりのことが好きな方である。

店も事前に空き具合を調べたりするのは、面倒だ。
どんな小さなことでも、偶然上手くいった、そんな時は、神秘的な気分になる。大まかでアバウトならではの、確率みたいな感覚が、確かな感じになる。

もっと大きな確率の世界(自然)と一体化しているような気分になる。
社会も人工的な確率を最大にすると、人手不足や問題が起きた時に、多分機能しなくなる。
ただ、自然的な確率に委ねる場合は、より感覚を鋭くしておく必要がある。
この自然な確率の向こうに、神話の世界が見えてくる。もうとっくに過去のものと思い込んでいる神話的な世界の線上に今いる感覚(大げさに聞こえるけれど)が、アートと繋がっている。

*写真 クスノキに葉がついているように見えて驚きました、真後ろに別の木があるのですが、
遠くからは別の木が全く見えず☆彡

エル・グレコ展 [絵画]

える.JPG東京都美術館で開催されている「エル・グレコ」展を見に行った、平日だけれど結構混んでいる。名前しか、あまり良く知らない画家だが、でも、不思議な感じ、アニメっぽいような。印象的なのは、「手」。この時代の絵は、ワンパターン的な手の表現が多い気がするが、エル・グレコのはとても個性的である。本のページを抑えていたり、聖人でも生活感のある手。歴史上の人が描かれているが、現代的な雰囲気があり特に「白」に惹かれた。下から見上げるような構図は、渦のようで、見ていると少し目が回りそうだ。
「形態や色彩など、全てを判断しうるのは唯一絵画だけである。なぜなら、絵画の目的は、それらすべての模倣だから。」「なぜなら、真実のところ、諸芸術(すべてではない)の至高のものは言葉に置き換えたりすることはできず、絵画で何かをやり遂げた人は決して寸法を測ったりはしない。」「場面を装飾し(目に見えない聖なる)人物を大きく描くためにある意味でそれらが天体であるということを利用した。我々はそれらを光の内にみるが、光と言うものは例え小さくても遠くから見ると大きく見えるのである。」by エル・グレコ(会場でメモしたものです)